会社設立の印鑑登録、流れと必要書類をわかりやすく解説【法務局の手続きガイド】
会社設立時の印鑑登録は、いつ・どこで・何が必要なのか。印鑑届書の提出から印鑑証明書の取得までの流れ、必要書類、注意点を法人印鑑の専門店がわかりやすく解説します。
会社設立の印鑑登録とは?代表者印を届け出る手続きのこと
会社を設立するとき、多くの方が印鑑の準備でつまずきます。「そもそも印鑑登録とはどんな手続きなのか」「いつまでに何を用意すればいいのか」がわからないまま設立準備を進めてしまうと、いざ登記申請の段階になって慌てることになりかねません。
会社の「印鑑登録」とは、会社の実印となる代表者印を法務局に届け出て、正式な法人印として登録する手続きのことです。個人の印鑑登録が市区町村役場で行われるのに対し、法人の印鑑登録は法務局が窓口となる点が大きな違いです。
この手続きは、会社設立の登記申請と同じタイミングで行うのが一般的です。つまり、登記書類一式を準備する段階で、あわせて代表者印も用意しておく必要があるということです。
【この記事の結論:一番にお伝えしたいこと】
会社の印鑑登録は、法務局に「印鑑届書」を提出して代表者印を届け出る手続きで、会社設立の登記申請と同時に行うのが最もスムーズです。手続きは大きく「①代表者印の届出」「②印鑑カードの交付申請」「③印鑑証明書の取得」という3ステップで進みます。届出には代表者個人の実印・印鑑証明書も必要になるため、法人の手続きに入る前に、個人の実印登録を済ませておくことが重要です。2021年の法改正でオンライン登記の場合は印鑑届出が任意になりましたが、銀行融資や契約締結の場面では今も代表者印が必要とされることが多く、設立時にあわせて用意しておくのが安心です。
印鑑登録から印鑑証明書取得までの流れは?3ステップで解説
会社の印鑑登録から印鑑証明書を取得できるようになるまでは、大きく分けて3つのステップで進みます。それぞれの内容を順番に見ていきましょう。
ステップ1.代表者印(会社実印)を法務局に届け出る
最初に行うのが、「印鑑届書」という所定の書式を使って、代表者印を法務局に届け出る手続きです。印鑑届書は法務局のホームページからダウンロードできるほか、法務局の窓口でも入手できます。
届出の際には、印鑑届書の所定の欄に会社の実印として登録する印鑑を押印します。株式会社の場合は代表取締役、合同会社の場合は代表社員が届出人となるのが基本です。
この届出は、会社設立の登記申請書と一緒に、同じ窓口へ提出するケースがほとんどです。書面で登記申請を行う場合は印鑑届書の提出が必須ですが、登記・供託オンライン申請システムを使ってオンラインで登記申請を行う場合は、印鑑届書もあわせてオンラインで提出できます。
ステップ2.印鑑カードの交付を申請する
印鑑届書の提出が済んだら、次に「印鑑カード交付申請書」を提出します。印鑑カードは、この後で説明する印鑑証明書を取得する際に必要になるカードです。
印鑑カードの交付申請は、会社設立時に必ず求められる手続きではありません。しかし、印鑑証明書はビジネスのさまざまな場面で必要になるため、印鑑登録とあわせて早めに済ませておくことをおすすめします。印鑑カード交付申請書は印鑑届書とよく似た書式なので、記入方法もほぼ同じ流れで対応できます。
ステップ3.印鑑証明書を取得する
印鑑登録と印鑑カードの交付が完了すると、いよいよ印鑑証明書を取得できるようになります。取得方法は主に次の4通りです。
| 取得方法 | 特徴 |
|---|---|
| 法務局の窓口 | 印鑑証明書交付申請書と印鑑カードを提出すれば即日発行 |
| 郵送請求 | 法務局へ書類を送付。到着まで3〜5日程度 |
| オンライン請求(窓口受取) | 手数料がやや安く、窓口混雑の回避にもなる |
| 証明書発行請求機 | 法務局に設置されていれば、申請書記入なしで取得可能 |
忙しくて法務局に出向く時間が取りにくいという方は、郵送やオンラインでの請求も検討するとよいでしょう。
印鑑登録に必要な書類は?代表者・代理人別に解説
印鑑登録に必要な書類は、届出を行う人が代表者本人か、代理人かによって異なります。それぞれのケースを確認しておきましょう。
代表者本人が届け出る場合の必要書類
代表者本人が印鑑届書を提出する場合、必要になるのは主に次の3点です。
- 会社の実印として登録する代表者印
- 記入済みの印鑑届書
- 代表者個人の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
印鑑届書には、届け出る代表者印を押す欄と、届出人本人が市区町村に登録している個人の実印を押す欄の両方があります。つまり、法人の印鑑登録には、代表者「個人」の実印と印鑑証明書もあわせて必要になるということです。
代理人が届け出る場合の必要書類(委任状)
会社設立手続きの代行サービスや司法書士に依頼する場合など、代理人が印鑑届書を提出するケースもあります。この場合、印鑑届書の届出人欄で「代理人」にチェックを入れ、代理人の住所・氏名を記入します。
代理人が届け出る場合は、印鑑届書内の「委任状」欄への記入が別途必要です。委任状欄は代表者本人が記入し、そこには代表者が市区町村に登録している個人の実印を押します。代理人自身の押印は認印で構いません。
個人の印鑑登録・印鑑証明書が先に必要な理由
ここまで見てきたとおり、法人の印鑑登録には、代表者個人の実印登録と印鑑証明書が前提として必要です。もしまだ個人の実印登録を済ませていない場合は、居住地の市区町村役場で先に手続きを行っておく必要があります。個人の実印登録がまだの状態では、法人の印鑑登録に進むことができません。会社設立のスケジュールを組む際は、この点を早めに確認しておくとスムーズです。
オンライン登記なら印鑑登録は不要って本当?
2021年法改正でオンライン申請なら印鑑届書が任意に
従来、法人の設立登記には印鑑の提出が法律上の義務とされていました。しかし2021年2月15日の法改正により、登記・供託オンライン申請システムを使ってオンラインで登記申請を行う場合に限り、印鑑届書の提出が任意になりました。
これにより、書面での登記申請を行う場合は引き続き印鑑の提出が必要である一方、オンライン申請であれば会社の印鑑を用意しなくても登記自体は完了できるようになっています。
それでも代表印を作っておくべき理由
印鑑届書の提出が任意になったからといって、代表印を作らなくてよいというわけではありません。会社設立後、金融機関で法人口座を開設したり融資を申し込んだりする場面では、印鑑登録証明書の提出を求められることが一般的です。印鑑登録証明書を取得するには、そもそも代表印がなければ印鑑登録自体ができません。
また、取引先と契約を結ぶ際に代表印の押印を求められることも依然として多くあります。オンラインで登記申請を行う場合でも、実務上のさまざまな場面を見据えて、会社設立のタイミングで代表印を作成しておくのが安心です。
会社設立時に用意すべき印鑑の種類とサイズは?
代表者印(会社実印)のサイズ目安
法人の印鑑登録では、登録できる印鑑のサイズが商業登記規則第9条で定められています。具体的には、一辺の長さが1cmから3cmの正方形に収まるサイズであることが条件です。実務上は、この中間にあたる18mm前後で作成されるケースが多く見られます。円形の印影で、内側に「代表取締役印」などの役職名、外側に法人名を配置するのが一般的な形式です。
銀行印・角印・ゴム印も一緒に揃えるメリット
会社設立時に用意しておきたい印鑑は、代表者印だけではありません。法人口座の開設に使う銀行印、請求書や領収書への押印に使う角印、住所や社名の記載に使うゴム印もあわせて準備しておくと、その後の実務がスムーズに進みます。
特に代表者印と銀行印は、同じ印鑑を兼用することも法的には可能ですが、紛失・盗難時のリスクを考えると分けて管理する方が安全です。代表者印は契約や登記関連の重要な場面に限定して使用し、銀行印は経理担当者が日常の入出金管理で使う、というように役割を分けておくことで、万が一の際の被害を最小限に抑えられます。
印鑑登録でよくあるトラブルは?注意点をQ&Aで確認
印影が不鮮明で受理されないケースとは?
印鑑届書を提出した際、押印した印影が欠けていたり不鮮明だったりすると、再提出を求められることがあります。印鑑届書に押印するときは、印面全体がしっかりと押されているか、かすれや欠けがないかを提出前に確認しておきましょう。
個人の実印登録がまだの場合はどうすればいい?
先述のとおり、法人の印鑑登録には代表者個人の実印・印鑑証明書が必要です。まだ個人の実印登録を済ませていない場合は、住民票のある市区町村役場の窓口で先に手続きを行いましょう。個人の印鑑登録の際に、あわせて印鑑証明書も発行してもらっておくと、その後の法人手続きが滞りなく進みます。
まとめ|会社設立の印鑑登録は登記と同時に進めるのがスムーズ
会社の印鑑登録は、法務局に印鑑届書を提出して代表者印を届け出る手続きであり、会社設立の登記申請と同じタイミングで行うのが最も効率的です。手続きは「代表者印の届出」「印鑑カードの交付申請」「印鑑証明書の取得」という3つのステップで進み、いずれの段階でも代表者個人の実印・印鑑証明書があらかじめ必要になります。
オンライン登記であれば印鑑届書の提出自体は任意になりましたが、契約や口座開設など実務上の場面では代表印が必要とされることが多いため、設立準備の段階で代表者印・銀行印・角印をまとめて用意しておくと、その後の手続きがぐっとスムーズになります。
会社設立の印鑑登録に関するよくある質問(Q&A)
Q. 印鑑登録は会社設立の登記申請と別々に行う必要がありますか?
A. 別々に行うことも可能ですが、多くの場合、登記申請と同じタイミングで印鑑届書を提出します。同時に手続きすることで、法務局への訪問回数を減らせるためおすすめです。
Q. 印鑑登録に代表者本人の印鑑証明書は必須ですか?
A. はい、必須です。印鑑届書の提出には、届出人である代表者個人の発行から3ヶ月以内の印鑑証明書が必要になります。個人の実印登録がまだの場合は、先に市区町村役場で手続きを済ませておきましょう。
Q. オンライン登記の場合、代表者印は作らなくてもよいのでしょうか?
A. 登記申請自体は代表者印がなくても完了できますが、銀行口座の開設や取引先との契約など、実務上の場面では代表者印を求められることが多くあります。設立時にあわせて用意しておくことをおすすめします。
【会社設立時の印鑑選びでお困りの方は当社にご相談ください】
会社設立時に必要な代表者印・銀行印・角印・ゴム印のサイズや書体選びで迷われている方は、ぜひ印鑑作成ドットコムにご相談ください。商業登記規則で定められたサイズ基準に沿った代表者印はもちろん、銀行印や角印とのセット作成にも対応しており、初めての会社設立でも安心して印鑑を揃えていただけます。社名の文字数やレイアウトに合わせた最適なご提案も可能です。設立準備でお忙しい中でも迷わず印鑑を選べるよう、専門スタッフが丁寧にサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
個人事業主用実印 / 本柘植 / 丸寸胴 / 18mm
個人事業主用実印 / 黒水牛 / 丸寸胴 / 18mm
法人用実印 / 本柘植 / 丸寸胴 / 18mm
法人用実印 / 黒水牛 / 丸寸胴 / 18mm
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